紹介で私のところへ初めて透視に訪れたNさんは、うつむき加減で遠慮がちで自信なさ気な様子でした。
実際に透視で見ても、「自己評価」がかなり低く、自尊心にも欠き、
その上自分で自分を苛める、つまり自分に厳しい傾向にありました。
Nさんは人を助ける医療の世界で働く人。
その道で10年なのだから、立場としては中堅どころでそこそこの自信を持っていてもいいはずなのに、まるで新人のようにいつも自信がなく、実際同じ職場で働く先輩や周囲の人々から注意されてばかりの状態でした。
「言ったことができていない!」
「何故あなたはもっと先を読んで状況判断ができないのか?」
「どうしてこんな簡単なことができないの?」
「何故もっと勉強しないのか!」
などと注意されるたびに、
「あぁ、自分はダメなんだ。どうして自分はこんなに怒られてばかりいるんだろう・・。」
と落ち込み、先輩の要求に答えられない自分を責めては自己評価を下げていたのでした。
もちろんNさんはNさんなりに努力をしていましたが、常に注意され続けていたために、自分の意見を述べる勇気もなくなり、また自分がやっていることに自分で自信が持てない状態になっていました。
私が透視で得た情報では、原因は幾つもの要素がありました。
相手の先輩に原因が属すると思われる点も当然ありましたが、でもそれよりもこのような状況を引き寄せている最大の原因は、Nさん自身がありのままの自分を受け入れていない、つまり「人よりも学ぶペースがゆっくりな自分」を自分自身が最も許していないのだということに私は気づきました。
彼女のハイアーセルフ(内なる自己)はこう言っていました。
『先輩が期待する自分じゃないかもしれないけれど、
それが自分なのだからそんな自分を好きになって!
これ以上自分で自分に高い基準を課して頑張りすぎないで。
ゆっくり学ぶのが自分、ゆっくり成長するのが自分、それでいいじゃない。
もっと等身大の自分を丸ごと認めて好きになって。
まずは自分でありのままの自分を愛してあげて。』
私は彼女が受け入れやすい形でハイアーセルフのメッセージを伝えました。
そして原因になっているエネルギーのヒーリングとリーディングを数回にわたって試みました。
回を重ねるたびに、彼女のエネルギーは変化しました。
もちろんそれに応じて彼女の意識も、そして彼女をとりまく状況も変化していきました。
彼女がずっと望んでいた病院に移動できることになったのはそんな最中でした。
しかもその新しい職場での配属先は、これまでNさんが担当していた科ではなくて、より彼女に適した場所のようでした。
そこでNさんは学校時代の恩師と再び出会い、共に働くことになりました。
彼女をとりまく新しい状況は、これまでの競争的なエネルギーに満ちた環境とは異なり、より調和的で、彼女にとって心地よいものに感じられました。
前の病院で注意され続けたトラウマから「はやくいろんなことを勉強しなきゃ」と焦るNさんを、先輩が食事に誘ってくれ、
「まずは全体の流れを覚えてからでいいんじゃない?ゆっくりいきましょうよ!頑張りすぎないで。」
と優しい励ましをくれたり、
「わからないことがあったらいつでも声をかけてくださいね。」
と気遣ってくれる同僚たち。
「できて当たり前。」「言い訳はしなくていい。」と何事につけ完璧を求められた以前の職場とのあまりの違いにNさん自身、驚きを隠せませんでした。
「信じられないくらい快適なんです。」
私のところへやってきたNさんはそう言いました。
私たちの目の前に現れる現実は、自らのオーラの中の状態の反映に過ぎません。
彼女がありのままの自分(長所も短所も含めて)を受け入れ、そんな自分を好きになり始めた途端に、周囲の人もまた、ありのままの彼女を受け入れるようになるのです。
私はNさんに
『ありのままの自分を受け入れること。できなくてもいいじゃない、それが自分。
自分の限界を知って、無理をしないで自分のペースで進むこと。
先輩は悪気があるわけではないけれど、あなたのペースをわかっていないだけ。
だからNさんも“できないことはできない”と素直に伝える必要がある。
先輩から見たら私は歯がゆく見えるかもしれませんが、でも私なりにこれが精一杯のペースなんです。どうか見守っていてくださいと、自分のことを正直に伝える必要があるのでは?』
と伝えました。
あきらかにNさんはコミュニケーション不足でした。
それはNさん自身の反省すべき点のひとつでもありました。
ここ数回のリーディングとヒーリングでNさんは「頑張りすぎる自分」を少しずつ手放し始めていました。
先輩に完璧を求められた時、更なる向上を求められた時、
『学びが遅くてもいいじゃない。それが自分なんだ。少しずつ進もう!』
と意識的に言い聞かせたそうです。
彼女は自分を苛めることを少しずつやめていきました。
Nさんのオーラから「完璧に向かって努力し続ける、頑張り続ける自分」という影響が薄れてくると同時に、Nさんの職場の移動が決まり、この新しい環境へと導かれたのでした。
この新しい環境にいる人々は等身大の自分を受け入れている人々でした。
もうNさんも自分の本来のキャパ以上に頑張る必要はなくなったのです。
この移動はNさんの私生活にも良い状況をもたらせてくれました。
勤務地が格段に近くなったことで、大幅に自由時間が増えました。
また電車通勤ではなく自転車で通えることによって、日頃の運動不足の解消にもつながりました。
Nさんは、この病院に勤めて、自転車で通うことをずっと夢見ていたそうです。
ただ4ヶ月前に、私のところへ初めてやって来た時は、それが叶うとは夢にも思っていなかったそうです。
というのも条件的にも時期的にも、Nさんにとっては不利な状況が揃っていたからでした。
Nさんにとってそれは「いつかそうなればいいなぁ〜」という遠い将来の淡い希望みたいなもので、現実化の力はその時はありませんでした。
だけど希望は叶いました。
それも楽に・・・努力なしに・・・です。
むしろ頑張ることをやめることによって、本来の彼女の良さが少しずつ表に表れ始めたのでした。
彼女のエネルギーは人を助ける職業に向いているものでした。
多くの人に分け与えることのできる深い慈しみの愛を内側に持っていました。
だけどそれは彼女が自分に高い基準を課し続けることによって、発揮されることなく、内側に隠されたままでした。
前の病院で特に先輩が彼女に完璧を求め、厳しかったのは、Nさんの中に
「完璧に向かって努力する」エネルギーが存在していて、それを過去生から持ち越してきているからでした。
まずはNさん自身がありのままの自分を自分で愛する必要があったのです。
そうすることによって自分が求めているものを努力なしで手に入れることができるということを、今回の件でNさんが体験的に知ることができたと私は信じています。
それと同時に、自分にとってありがたくないと思える状況でも、その現実が目の前にある原因の半分は自分にあるということにNさんが気づけていたとしたら、それは幸いです。
彼女はキャリアがあるにもかかわらず、これまで新米のように自信なさ気で、オドオドしていましたが、今回の移動で後輩もできました。
もういつまでも自信のない自分でいることができない状況が現れたわけです。
そして新しく配属された科は、Nさんの「内なる子供」の部分を癒すためにも最適の学びの環境になることと思います。
Nさんは新しい環境の中で新しいテーマに取り組み始めたのです。
その後、半年ほどしてから再び彼女がやってきました。
久しぶりに姿を見せた彼女はまるで別人のように顔を上に上げて、前を見据えて堂々としていました。
私が初めて会った時の、あのうつむき加減でオドオドして自信なさげな彼女の姿はどこにもありませんでした。今目の前にいる人は、頼りがいがある人のように見えました。
そして彼女の口からは「さらに昇進して、ひとつのグループをまとめる立場になった」という嬉しい報告が話されました。
人は自分がイメージするとおりに振る舞うもので、自信がない人はやはりどこか自信なさげに見えるし、自信がある人は堂々と振る舞うものなのです。
そして私たちは「自分はこんな人間だ」と自分に許している自分を体験することになります。自分を肯定し、正当に評価できるようになった彼女には、やはりそれに見合ったポジションが与えられたというわけです。
そして私も、セッションを通じてあなたと共に成長できたこと、体験談にまとめて多くの人とそれをシェアすることを快く承諾してくれたことに心から感謝しています。
祝福がありますように!!








